日本円と米ドルを比較した為替リスクのお話です。
外貨預金をすると「為替リスクが心配」という人がいます。ドルなどの外貨を持てば為替リスクがあるということです。
しかし、円しか持たない為替リスクと言うものも存在するのです。日本人にとっては、円は特別な通貨かもしれませんが、世界的に見れば単なる一国の通貨に過ぎません。
円の価値が不変で諸外国通貨がそれに対して変動しているという様な「天動説」のような考えではいけないと思います。
外貨を持たない為替リスク
では、外貨を持たない為替リスクを考えてみましょう。
1$=75円だったわずか数年前から比べ、1$=110円となった現在。円の価値がどれ位下落したのかを考えてみましょう。ここではわかりやすく75円と100円とで比較します。
1$=75円時の10,000円は、133.33$の価値がありました。
1$=100円時の10,000円は100.00$の価値しかありません。
実にこの数年で25%も円の価値は失われたのです。この事に気付いてる日本人はいったいどれくらいいるのでしょうか。最近も「俺の100万円の預金残高はまったく変わってないぞ」と言う人がいました。
金融緩和を始めた以上、円と言う目盛りでの資産価値にもはや意味はないのです。
「少し前、75円であった乳製品が100円になった」これを値上がりした、と言いますが、円の価値が下がったとも言えるのです。
先ほどの「俺の100万円」で、少し前はその商品を13,333円個買えたのが、今では10,000個しか買えなくなったと言う事です。
お金の価値は、財やサービスをどれだけ買えるかと言うのが絶対的な目盛なのです。
為替リスクを回避する
では、為替リスクを回避するにはどうすれば良いのでしょうか。
答えは、円建て・ドル建て(又は他の外貨)を半分ずつ持つことです。
そうすることで円が下がればドルが上がる、ドルが下がれば円が上がる、といったふうにトータル的に考えれば一定に資産を保つことができるのです。
これこそ為替のリスクヘッジです!
現在1ドル110円ですが、数か月前はもっと円安だったんですけどね^^;