長期投資・資産運用に潜む深い落とし穴とは?

長期投資・資産運用に潜む深い落とし穴とは? 投資生活(投資・資産運用・心構え)

投資スタイルには大きく分けて短期投資と長期投資とがありますよね。それぞれメリットやデメリット、リスクといったものが異なってくるわけですが、今回は一般的に認識されている長期投資のメリットについて取り上げてみたいと思います。

長期投資でいうメリットとは、それが本当にメリットなのかどうか。そこに落とし穴があることに気付いていない人が多いように思います。長期投資の考え方について参考になると思いますので是非読んでみてください。

長期投資・資産運用に潜む深い落とし穴とは?

短期投資と言えば、主に株やFXのデイトレードやスイングトレードに代表される投資法で、その多くはチャートからのテクニカル分析で売買を行います。安く買って高く売る、又は高く売ってから安く買い戻す、といったことを繰り返しながら利益を上げていきます。

厳密には短期投資とトレードとは別物ですが、ここでは短期であることは同じなので、長期投資と対になるものとしてどちらも一括りに考えています。

短期投資と長期投資の違いを知った上で、長期投資で気を付けておかなければいけない落とし穴等、長期投資における心構えを書いていきたいと思います。

短期投資と長期投資の違い

市場参加者の9割が負けていると言われる株やFXの短期トレードですが、勝っているのは一部の専業のプロであったり機関投資家で、その勝って得たお金は負けた人から廻って来たお金と言えます。いわゆるゼロサムゲームですね。

短期で稼いだお金、失ったお金はただ単に9割の負け組が1割の勝ち組に流れていっただけ。これがゼロサムゲームであり、短期投資は「投機」とも呼ばれ、経済の成長と共に増えたお金ではありません。その1割の勝ち組でさえ、ときには負けて退場することもある市場です。

一方で、長期投資はゼロサムゲームではなく、経済の成長に乗って増えたお金の分配を受けるというふうに考えることができます。短期的な上げ下げはあまり気にすることなく、長期目線で将来の値上がりに期待するといった投資手法です。

長期投資であれば、デイトレードのようにテクニカル分析をしたり、市場の動向や大衆心理を読み解いたり、毎日画面に張り付いている必要がないことがメリットと言えると思います。

短期投資と長期投資の違い
短期投資 ゼロサムゲーム 日頃の売買が重要 テクニカル分析が必要
長期投資 経済成長による利益の配分 毎日の変動は気にしなくて良い テクニカル分析は不要

私は短期での投資はこのような理由から全く手を付けていません。ゼロサムゲームで運よく勝ったとしても、それはただのギャンブルに過ぎないからです。投資の基本は将来値上がりすると思われるものに長期で投資するものです。

では、長期投資をする場合はどのようなことに注意して、どういったスタンスで構えておく必要があるのでしょうか?

長期投資であれど先のことはわからない

本来の投資の在り方としては長期で考える(持つ)ものだと、いうふうに書きましたが、長期投資であっても負ける確率は「短期投資とそう変わらない」ということを理解しておかなければいけません。

これまでの長期投資の特徴は、下のチャートのように短期的な(一時的な)下げはあっても長い期間で見れば右肩上がりになっているということです。

MSCIコクサイのチャート

 

先進国株式市場の動向を表す、代表的な株価指数であるMSCIコクサイではこのように右肩上がりのチャートを形成しています。長期で見ると世界経済は右肩上がりに成長しているということがわかります。

このように長いスパンで投資することで短期的な下げはあっても長期で見ると利益を出すことが可能のように思えるでしょう。しかし、いくら長期投資にそういったメリットがあるとはいえ、これまで見てきたものは全て過去の結果なのです。

過去の結果から未来を推定して投資することは大切なことではありますが、あくまで過去の結果であって先のことは誰にもわからないですし、どれだけ長いスパンで投資したとしても終わってみればマイナスだったということも普通にあり得ることなのです。

過去20年間は右肩上がりだった。しかし次の20年は右肩下がりだったとしてもおかしくないですよね。どんなに過去のパフォーマンスが良かったとしても自分がエントリーしようとしているポイントが、これから先の20年で最高値かもしれないという最悪のケースも想定しておかなければいけません。

短期だと勝率が小さいのが長期になるにつれて勝率が大きくなり、超長期だと負ける確率はほぼゼロになるという統計もありますが、それも過去の結果!

これまで右肩上がりだったのでそういう結果になっただけのことで、過去の統計と同じ期間かけてこれから下がり続けたらどうでしょう?超長期になるほど負ける確率が大きくなりますよね。

MSCIコクサイの最悪の想定チャート

 

「何を言ってるんだ!将来を見据えて長期投資するものじゃないか!」と言われそうですが、10年や20年先のことなんて誰もわからないはずです(笑)専門家が長期予測を外してるのを見てると無駄なこと考えてるんだな~って思いますよね。

ドルコスト平均法で賢く積立てするといった方法もありますが、それは最終的には右肩上がりで終わることが前提の投資法です。右肩下がりで終わったらとんでもないことになりますよね。

投資とは本来、長期ですることが理想的だとは思いますが、それが右肩上がりで終わるかどうかは誰にもわからないのです。

長期投資において出口戦略を決めておく重要性

長期投資において大切なのは、出口を明確にしておくことです。予め投資期間が定められているものであれば良いですが、そういった投資でなければ出口戦略は必ず決めておきたいところです。

例えば以下のような出口戦略です。一番良いタイミングで最高の利益を上げるのはまず不可能ですので、このように自分にとって必要な売却プランを決めておくことが重要なのです。

  • 10年後に必ず売却する
  • 〇〇円に到達した時点で売却する
  • 5年後に半分売却、残り半分を10年後に売却する
  • 〇〇円に到達したら半分売却、残り半分は10年後に売却する

このように決めておくことで確実に実行することができます。決めておかなければ、「値段が上がったけどどうしよう・・」「5年経ったけどどうしようかな・・」なんていうことに。こんなことでは投資としては不十分です。

例えば、利確する価格を決めておくことで、場合によっては長期投資が短期で終了することもあり得るのです。

長期投資で10年後に〇〇円になるのを目標にしていたが、1年後に一時的に急騰して〇〇円に到達してしまった。そうであればそこで利確することが可能になるわけです。10年間の投資が数年で成功したとなれば、非常に大きな時間短縮です。

出口戦略

長期投資は時間効率(パフォーマンス)も大切ですので、今度は複利で別の投資を考えることができるわけです。

まとめ

今回は長期投資におけるネガティブ発言をしてしまいましたが(汗)内容としては確実に抑えておきたいところです。

長期投資を考えるなら慎重に行うべきですが、それでも先のことはどうなるかなんて誰にもわかりません。たとえ20年上がり続けているとしても、その先からは予期しない結末が待っているかもしれません。

長期であれば勝率が高くなるといったメリットは、これまでただ単に右肩上がりだったからであり、この先も同じように続くかどうかなんて誰にもわかりません。

それを長期投資のメリットというのは明らかに誤解です。長期投資には短期投資にないメリットが多くありますが、実際勝てるかどうか、右肩上がりが続くというようなメリットはないということです。

将来を見据えて長期投資することは大切なことですが、長期だからと言って決して安心できるものではないということです。投資期間が長ければ長いほど、そのあたりを踏まえて慎重に投資先を選んでいきたいところです。

タイトルとURLをコピーしました