基軸通貨とローカル通貨ってどういう関係?

基軸通貨とローカル通貨ってどういう関係?

旅行や仕事に、海外へ行く際には必ず外貨に両替をしますよね。為替レートは常に変動しているので、私はいつも両替するとき今日のレートはいくらなのかと、気になってしまいます。両替の際に関係してくるのが基軸通貨とローカル通貨です。今回は基軸通貨とローカル通貨との関係、それから各ローカル通貨の為替変動リスクについて書いてみたいと思います。

ローカル通貨は基軸通貨を中心に回っている

米ドル(USD)、世界の基軸通貨と呼ばれ、日本円を米ドルに両替したり、香港ドルを米ドルに両替する等、世界の各通貨を米ドルと両替する場合、その通貨と米ドルを直接交換することになります。

日本円を含む米ドル以外の通貨は、基軸通貨に対しローカル通貨と呼ばれます。ローカル通貨同士の両替は直接することが出来ません。何故なら、日本円と香港ドル、日本円と人民元、香港ドルと人民元等は各通貨同士のレートが存在しないため、直接取引が出来ないからです。

では日本円を香港ドルに両替する場合はどのようにするのでしょうか?もちろん空港の両替所や銀行に行けば両替はしてもらえます。しかし、日本円を香港ドルに両替する際に、一旦米ドルに両替(ドル円レートで計算)してから、米ドルを香港ドルに両替(米ドル香港ドルレートで計算)されているのです。

日本円 ⇒ 米ドル ⇒ 香港ドル
香港ドル ⇒ 米ドル ⇒ 日本円

このような感じですね。上記のように香港ドルを日本円に戻すときも同じです。その他のローカル通貨も同様に、全て米ドルを経由して両替されることになります。米ドルが世界の基軸通貨と呼ばれているのはこのためです。

このような両替の仕組みから手数料に違いが生じてきます。日本円を米ドルに両替する場合と比べて、ローカル通貨同士の両替は米ドルを経由するため、その分手数料が高くなってしまうのです。

基軸通貨に対するローカル通貨の為替変動率

例えば海外旅行の場合、外貨に両替して現地でその通貨を使用し、帰国するときにまた日本円に戻すといった、一時的な両替であれば問題のないことなのですが、海外の定期預金等、外貨として資産を持っておく場合は、為替の変動が気になるところです。

世界のローカル通貨は、全て基軸通貨の米ドルと為替比較されるということと、外貨を入出金する際の両替も上記で書いたように米ドルとの為替の関係に影響されることから、米ドルを中心に考える必要があります。

では、基軸通貨である米ドルに対する各ローカル通貨の変動率を見てみます。各ローカル通貨ごとに、米ドルとの変動率が大きく違ってきます。

米ドルに対する変動率が約20%と、比較的安定した通貨がユーロです。豪ドルだと少し変動率が大きくなって約30%、そしてこの中で最も変動率の大きなローカル通貨はブラジルレアルです。米ドルに対して変動率がかなり大きいと言えます。

インドネシアルピアも、米ドルとの変動率が大きく、為替リスクが高いと言えます。バンクネガラインドネシアマンディリ銀行等、高金利な定期預金がインドネシアには存在しますが、利息が大きくても為替の変動により吹っ飛んでしまう危険性があります。(その逆もありますが・・)

そしてインドネシアルピアと同じくらい変動率が大きいのが日本円なのです。私達日本人から見れば日本円は信頼のおける通貨ですが、海外から見れば、変動率が大きいという点からは日本円はそれほど安心できない通貨とされているのです。

一方、フィリピンペソは、他の通貨と比べても米ドルとの変動率が小さいと言えます。ユーロやフィリピンペソのような米ドルと比較的近い動きをする通貨は、為替リスクに対して比較的安心できる通貨と言えます。

為替リスクを抑えるなら安定した通貨を選ぶべき

米ドルとほぼ完全一致に近い動きをするのが香港ドルです。ここまで一致するなんて凄い!・・と思ってしまいますが、これは意図的なもので、香港ドルは米ドルと為替連動するよう、ドルペッグ制を採用しているためです。

そのため、日本円から香港ドルに両替する際の為替変動リスクは1回のみということになります。例えば、日本円を香港ドルに両替する場合と、豪ドル(オーストラリアドル)に両替する場合を見てみると、為替変動によるリスクは次のようになります。

日本円←(変動)→米ドル←(固定)→香港ドル ・・・ 為替リスクは1回のみ!
日本円←(変動)→米ドル←(変動)→豪ドル  ・・・ 為替リスクは2回!

為替リスクが1回より2回あるほうが、その通貨同士におけるレート変動が不安定になります。香港ドル以外にもペッグ制を導入している通貨もありますが、基本は基軸通貨の米ドルに対し、各通貨変動するものと思っておいたほうが良いでしょう。

世界で見ると米ドルが基軸となるわけですが、私達日本人からすれば日本円が基軸です。日本円と米ドルの両替による為替変動は必ず通過するものですので、為替変動リスクを抑えたいのであれば、米ドルを選択するか若しくは米ドルとの為替変動率が小さいローカル通貨を選ばないといけない、ということです。

海外の定期預金や資産運用で為替リスクを抑えたいのであれば、米ドル建てにすることで為替変動リスクの回数は1回となり、リスクは少なく済みます。逆にリスクを取ってでも為替差益を狙うなら、米ドル以外の通貨で定期預金、資産運用するのも有りだとは思いますが・・。

資産の分散や保全を考える上で、基軸通貨の米ドルはポートフォリオに組み込んでおきたいものですね。

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ABOUTこの記事をかいた人

誰もやらないようなことを好んでやるタイプの人間のため、投資や運用で成功失敗を繰り返す。株の研究にも熱心に取り組み、こちらも勝ち負けを繰り返すが、今はそんなリスクを冒さず安定した運用のみ手掛ける。海外旅行大好きで誘われたら断れないタイプです。