投資とギャンブルの違いは何でしょうか?人それぞれ意見が違ったりするこの質問ですが、私はギャンブルするなら投資することをお勧めしたいですので、「ギャンブルは良くないから投資しましょう」という内容で書いてみたいと思います(笑)
私もギャンブルは好きでした。勝つか負けるかのスリル、派手な演出や迫力のあるレース。勝ったときの快感はたまらないものでした。パチンコやスロット、競馬や競艇、ワクワクせずにはいられないような店舗の造りや広告の出し方、良く出来ていますよね。節約大好きの日本人がここまでお金を浪費するのですから、企業努力はすごいものだと思います。
しかし投資に関しては、怖いとか、怪しいとか無関心な人もいれば、反対に将来のことを考えてしっかり勉強されている人もおられます。この違いは何なのでしょうか?ギャンブルに関連付けて以下のようにタイプを分けてみました。
①ギャンブルはするけど投資には興味ないという人
②ギャンブルも投資も怖いしお金は貯金が一番という人
③ギャンブルを卒業して投資の勉強を始める人
④ギャンブルには最初から興味がなく投資だけが好きな人
⑤ギャンブルも投資も大好きな人
間違いなく①番と②番が日本人に多いタイプですね。この2つのタイプに当てはまるのは、どちらもあまり将来のことを考えない、勉強しないタイプの人達です。何かのきっかけがあれば変わるのですが、残念なことに最後までギャンブルと投資の違いも知ることなく将来苦労される人が多いように見受けられます。
③番のようにギャンブルの経験から投資を考え始めたという人も多く、ギャンブルで勝つにはどうすれば良いか、この答えがギャンブルから投資に移行するきっかけであったりします。
④番の人は確率や統計を重んじて、冷静に判断を下して慎重でありながらここぞというときに大きくリスクを取ったりもする頭脳派タイプの投資家だと思います。自分への自己啓発や成長にお金を惜しまないタイプで、私の投資のメンターもこれに当たります。
⑤番のギャンブルも投資も大好きというタイプですが、こういうタイプの人は意外にもギャンブルでも損をしない人なんですよね。投資もギャンブルも大好き、と言えるくらいどちらも熱心に研究しているのです。独特な戦略を持っていたりして、なるほどそんな手があるのか、という人をこれまで何人か見てきました。稀にいる特殊なタイプです。
ここで私が言いたいのは、最初はギャンブルでも良いけど、いつまでもそんな無駄なことをしてないで投資や資産運用を将来のために考えるべき、だということです。恥ずかしながら私も③番のタイプでした。投資とギャンブルの違いを知って、今からでも投資や資産運用に取り組むことができれば、きっと将来は大きく変化してくると思います。
投資とギャンブルの明確な違い
投資はリスクを持ちながらも将来の利益を期待する。もちろん損が出る場合もある。企業や経済の成長に乗って資産を増やす。それに対してギャンブルは一か八かの賭け。そもそもこの2つを並べて比較すること自体に違和感を感じるのですが、何故このような比較を良くされるのでしょうか。
・インデックスファンドに投資したけど、資産が半分になってしまった。
・パチンコで大当たりが続いて財布の中身が倍になった。
「投資もギャンブルと同じ」という人は、上のような状況を言うからだと思います。確かにその通り・・・いや、違います(笑) 何度も言いますが、ギャンブルは一か八かの賭けです。投資は一か八かの賭けではありません。少しわかりやすく説明したいと思います。
ギャンブルと言えば、パチンコや競馬、宝くじ等ですよね。例えば競馬、私も少しやったことはあります。競馬で予想を当てたら掛け金と倍率によって資産が増えますが、負けてしまうとゼロです。万馬券を当てると大きく増えますよね。でもこれを永遠に繰り返していると、資産は平均して約75%に減ってしまいます。
何故75%かというと、残りの25%は必ず胴元(主催者側)に入るからです。75%の掛け金を競馬をしている人全員で取り合っているわけですね。当然勝つ人もいれば負ける人もいます。宝くじなら約半分です。半分を胴元が取り、残りの半分を宝くじを買った人で分け合っているのです。
ギャンブルはその不利な状況で一か八かの勝利を狙っているのです。そんなものを続けていると負けて当然です。やればやるほどマイナスになるということですね。それがわかっていても楽しいからやる人もいますが、結局最後は嫌な気持ちで終わりますよね・・。
例えば、上場インデックスファンドTOPIXはどうでしょうか?このファンドを買えば、日本株式市場で上場している全ての銘柄を少しずつ持っていることになり、全体の平均が上がればプラス、下がればマイナスとなる投資信託です。
もちろんギャンブルと同じように増えるときもあれば減るときもあります。この上場インデックスファンドTOPIXを持ち続けていると、数年後には増えているかもしれないし、減っているかもしれない、しかしその平均は投資した金額の105%(元本以上)になっている。これがギャンブルとの明確な違いです。
・競馬をやり続けると・・・資産が約75%に
・宝くじを買い続けると・・・資産が約50%に
・上場インデックスファンドTOPIXを持ち続けていると・・・資産が約105%(年利)に
もちろん1回やって勝ったり負けたりはあります。しかしこれを続けていくと上記のような数字に近づいていくのです。投資は途中増えたり減ったりはするものの、長い目でみると平均で資産が数%~数十%増えている、逆にギャンブルは長い目でみると資産が数%~数十%減っている、この違いです。投資もギャンブルと同じ・・・ではありませんよね。
投資や資産運用は、「日本や世界の経済成長に便乗するもの」という考え方で良いと思います。ギャンブルのように誰かが勝つと必ず誰かが負けるものではなく、相互がWINWINの関係で利益を持てるものが投資だということです。
個別銘柄の株式には投資しない
それではギャンブルなんかやめて投資を考えましょう、ということなのですが、良くない投資についても書いておきたいと思います。
投資といえば誰もが株式投資を想像すると思います。その名の通り投資と言いますが、全体の約9割が負けています。これを投資というのでしょうか?テクニカル考えて、ファンダメンタル考えて、そして負ける。投資のイメージを悪くしているのは明らかに株式です。ギャンブルよりひどいかもしれませんね(笑)
専業でされているプロを除いて我々一般人は、個別銘柄の株式に投資するならば長期保有しかないです。短期で売買を繰り返しているとほぼ確実に負けてしまいます。そもそも短期トレードは経済の発展に乗っていく投資ではありませんよね。将来性のある会社を見込んで株価の安いうちに買って長期保有する、これであれば投資と言えるかもしれません。
しかしそれでも利益を出すのは難しいと思います。実際に買うまでにしないといけない学習は山ほどあります。自分でしっかり勉強してテクニカル分析やファンダメンタル分析をマスターして、将来値上がりが期待できる銘柄を見つけて、買うのはそれからです。しかし実際に買うまでにそこまで頑張れるでしょうか?
それなら投資信託や保険積立運用など、専業でしているプロに任せるか、或いは投資信託でもプロが介在しないインデックスファンドを買うほうが確実にリターンを期待できます。どの投資信託が良いか、どの保険積立が良いか、株式投資と違って抑えるポイントはその部分だけです。
私はこのような理由で株式は投資とは思っていません。もちろんFX(外国為替証拠金取引)は論外です。このことに気づかずに相当な時間を費やしてきた私から言わせてもらうと、これから投資を始めよう、という人は株式投資とFXは選択肢に絶対に含めないでください。色んな必勝法が謳われて販売されていますが、販売者が儲かるだけで購入した人はまず儲かりません。
以上、投資とギャンブルの違いをまとめてみました。私も昔はギャンブルをしていたので、行きたくなる気持ちやギャンブルしているときの刺激、感じ方もわかります。ですが、本当に心の底から無駄だと気付いたときに、気持ちが切り替わり違う世界が見えてくるのです。
ギャンブル好きな人もそうでない人も、是非この機会に投資の勉強をされてみてはどうでしょうか?
ギャンブルを止めたい人はこの記事がお勧めです。
ギャンブルはこの記事を読んだら止められます