近年の経済成長率が著しいフィリピンですが、早い人はフィリピンに注目して資産運用を行っているようです。
何と言ってもこれから35年先まで経済発展が見込まれている国なので、日本の銀行で運用するよりはフィリピンのほうが安全で投資に適しているという考えです。
今回は、そんなフィリピンで銀行を開設するならどこが良いのか、フィリピンの大手で有名どころの銀行を見ていきたいと思います。
これから経済発展が進むなかで、今はまだインフラの整備過程にあったりと、実際にフィリピンの銀行で口座開設をするとなると、今の日本のようにスムーズではなかったりします。
各国によって銀行事情に違いはありますが、フィリピンの大手銀行はどのようなものなのでしょうか。
フィリピンでの銀行口座開設における注意点
フィリピンで銀行口座を開設するには、基本的に現地で行う必要があります。口座開設したい銀行の本・支店窓口で口座開設書類とともに本人確認用の書類としてパスポートや国際免許証、外国人登録証などの提出が求められます。
また、所定の最低入金額を入金する必要があります。基本はフィリピンの現地通貨である「フィリピンペソ(PHP)」ですが、他に「米ドル(USD)」で預入れすることも可能です。銀行によっては円やユーロなどにも対応しているところもあるようです。
フィリピンで口座を作る場合の注意点ももちろんあります。フィリピンでは高額なお金の引き出しが出来ず、1回で引き出せる金額に制限があったりします。また、口座を作成後、預入最低額を下回ると別途維持手数料がかかるので注意が必要です。
日本では主流のネットバンクも口座残高を確認する程度にしか使うことが出来ず、他の銀行に振込みをすることや別口座に振込むことが出来ない銀行もあります。フィリピンならではの銀行事情があるので、このあたりは気を付けたいところです。
フィリピンの大手銀行を比較
BDO銀行
フィリピン現地の銀行のうち、最大手と呼ばれているのがBDO銀行です。BDOは、Banco de Oroの略です。BDO銀行は、フィリピン国内の他の銀行と比べても、比較的手数料が低いことで知られています。
そのため、富裕層だけではなく、一般層にも幅広く利用されています。フィリピン国内には、BDO銀行の支店やATMがいたるところにあり、現地では比較的利用しやすい銀行です。
観光や語学留学などであれば、利用頻度も少ないとは思いますが、フィリピン国内でビジネスを行う人には最適な銀行口座です。どちらかといえば、投資目的というよりも、利用機会の多い人が使う現地の銀行でしょう。
口座開設にあたり現地の住所が必要ですが、現地の知人でもフィリピン国内で仕事をしていて実績のある方や地位の高い人にタガログ語で説明してもらと、口座が開設できるという場合もあります。ただ、個人での銀行口座開設は、少しハードルが高いように思われます。
BDO銀行は、日本の地方銀行や証券会社と提携を結んでいます。法人口座であれば、日本にいても日本の提携銀行が、口座開設をサポートしています。
メトロポリタンバンク
メトロポリタンバンクは、フィリピン最大級のユニバーサル銀行です。フィリピン国内で総合金融グループを形成する「メトロバンクグループ」の中核銀行です。
フィリピン国内では、630店舗以上の支店を持ち、フィリピン全土を網羅しています。個人や貿易関連に強い銀行です。
銀行預金口座の開設はもちろん、フィリピンとの海外送金、LC付輸出手形買取、LC接受、決済などの貿易関連業務、貸付業務、外国銀行代理業務を実施しています。
海外では日本の支店や現地法人も多く、日本には東京と大阪に支店が存在し、日本国内で口座を作ることができますし、比較的楽に送金も可能です。
メトロポリタンバンクは、手続きの簡単な送金サービスやフィリピンでの現金受け取りサービスなど、利便性を重視した使い方がメインとなる銀行と考えておくといいでしょう。
フィリピンナショナルバンク(PNB)
フィリピンナショナルバンク(PNB)は、フィリピンだけではなく東京や名古屋にも支店を構えているため、日本で口座を作ることができ、送金も可能です。
店舗数はマニラやセブを中心に各地に630店舗近くあり、フィリピンでは国内主要銀行の一つとして多くの方が利用されています。
フィリピンでは海外就労者が多く、日本にたくさんの家事労働者や看護師、IT系の優秀な人材も日本に出稼ぎにやってきます。稼いだお金は、フィリピン本国の家族を養うために送金を行っています。
そのため、フィリピンナショナルバンク(PNB)といった国内での支店が多く、なおかつ、日本や海外の支店を持つメジャーな銀行を利用していることが多く、日本からの送金も簡単にできるのが、多くの人に選ばれる理由となっています。
日本の支店では、日本語での銀行口座開設が可能ですが、英語ができると窓口でのやり取りもスムーズになります。記入する書類は英語で、日本の支店の銀行口座ではなくフィリピン国内の支店の銀行口座を開設することになります。
銀行口座開設とは別に、インターネットバンキングの申し込みをすれば、自宅にいながらにして銀行の入出金や送金などの手続きができます。フィリピンナショナルバンク(PNB)では、預金利率が下がっており、米ドルで1年満期なら、0.02%~0.75%です。
リサール商業銀行(RCBC)
一般的には、BDOやメトロポリタン銀行を利用することが多いとは思いますが、他にもフィリピン国内に店舗網をたくさん持つ銀行があり、リサール商業銀行(RCBC)もその一つです。
比較的審査も厳しくなく、現地の住所が取れる方は、RCBCも利用価値の高い銀行です。RCBCで預金できる通貨は、フィリピンペソだけでなく円やドルでの預金も可能です。
更に日本からの海外送金にも対応しています。通帳も発行されますが、オンラインバンキングの利用ができるため、一度口座を開設すれば、日本やフィリピン国内だけではなく、世界中につながるネットから銀行預金の処理が可能になっています。
RCBCは、フィリピンに法人がなくても、個人での銀行口座開設ができます。口座を開設するにはフィリピンに賃貸でもいいので、郵便物が届くことが条件です。
他にドライバーズライセンスやAIR-I Cardを取得して身分証として使用します。現地での口座開設手続きでは、言葉がわからない、不安だという方であれば、銀行口座開設をしてもらえるサポートも数多くあります。
預金金利は、一年満期で、0.25%~0.75%の金利なので、RCBCも投資としての旨味は少ないといえるのかもしれません。
日本にいながら口座開設できるフィリピンの銀行
また、現在日本にいながら(フィリピンまで行かなくても)口座開設できる銀行が「オウン銀行」です。大手銀行ではありませんが、金利が高く設定されています。
インターネットから口座開設を申し込むと、預入れ方法を「現地に渡航して預入れ」と、「クレジットカードの引き落としで預入れ」の2つから選べるようになっています。
これには日本語によるサポート付きで案内してもらえるので英語がわからなくても大丈夫です。また、クレジットカードを持っていなくても審査なしで簡単に作れる「VISAデビットカード」でも引き落とし可能です。
米ドル建て定期預金の金利が魅力的ですので確認してみてください。1年定期、3年定期、5年定期とあります。
(追記)
オウン銀行に関してはフィリピン国内と比較しても高金利で、その上に郵送で口座開設できることから、ちょっと怪しいのではと思われている方もおられるようですが、もっと詳しく見られたい方はコチラを参考にしてもらえればと思います。