日本人は円資産だけ持っていれば大丈夫なのか?

日本人は円資産だけ持っていれば大丈夫なのか?

前回は資産運用の考え方やそのポートフォリオについて書いてみましたが、今回は日本人の資産形成におけるポートフォリオ、日本人の資産構成について見てみたいと思います。「円」という価値の付いたものをこの先どう見るか、少し真剣に考えてみる価値はありそうです。

日本人は円資産だけ持っていれば大丈夫なのか?

日本国民は他国の国民と比べて現金主義であり、また、日本はキャッシュレス化の進まない国として世界から遅れを取り始めています。そんな日本における日本人の資産構成はどのようになっているのでしょうか?まずは日本人に多い資産構成をみてみましょう。円グラフで表すと非常にわかりやすいです。

 

日本人の資産構成円グラフは、正に「円」グラフですね。全ての日本人に当てはまるわけではありませんが、大方このような資産構成をされています。これは、資産を全て「円」で表す価値として保有しているということです。

では、この100%円資産、何か問題でもあるのでしょうか?資産を「円」で持っておけば、必要なときにそのまま使えるので困ることはないですよね。日本人が日本に住んで生活しているのだから、資産は「円」で持っていて当然と言えます。

資産運用される方は、「円」を用いて株式債権に投資したり、積立保険等の商品を購入したりと、お金を分散させています。しかし、株(日本株)を持っていても、保険を掛けていても、増えても減ってもその価値はやはり「円」で表されるのです。

日本人の資産構成は、円資産が100%と言いましたが、円資産の中でも内訳をみると下図のようになります。現金預金の他に、株式や債権、投資信託などに振り分けられます。

これをみても日本人の円資産は、ほとんどが現金預金と保険年金だということがわかります。現金預金は他国と比べて圧倒的です。日本人はお金を銀行に預けておくか、タンス預金しておくのがとても好きであることは間違いありません。

上記をまとめると、日本人の資産構成は100%円資産、その振り分けも大半が現金預金と、他国と比べて非常に現金を大切に持つ習慣があります。他国のキャッシュレス化に対して日本人の多くはいつまでも現金を持ち歩いているのも現状です。

話を戻しますが、結局これらの何が問題なのでしょうか?普通に生活しているうえで大きな問題はないと思われます。しかし、これから先どうなるかわからない日本の財政で、「円」だけを保有しておくことに不安を感じている資産家や投資家が多くいるのも事実なのです。

そういった方達は、「円」を別のものに分散させています。例えば「米ドル」です。一部の資産を米ドルで持つというのはどういった意味があるのでしょうか。ご存知の方多いと思いますが改めて説明してみます。

例えば、今日スーパーで売っているバナナが100円だったとしましょう。5年後、円安が進むと、同じスーパーで売っているバナナが100円では買えなくなってしまいます。逆に円高になるとそのバナナは100円以下で買えることになります。

スーパーのバナナ → 現在100円
5年後円安に → バナナ125円になることも
5年後円高に → バナナ75円になることも

同じ100円でも円安、又は円高になることで100円そのものの価値が変動するということです。では円高になれば良いのでしょうか?それとも円安になれば良いのでしょうか?

円高のほうが良い人、円安のほうが良い人

円高と円安、どちらが良いのか・・・これはその人の経済の状況や保有している資産の種別によって変わります。例えば・・・

日本円の預貯金しかない人 → 円安になってしまうと困る
米ドルを多く持っている人 → 円安になっても構わない
資産より負債(借金)が多い人 → 円安になると助かる

このような感じです。円資産が100%の人は、円安になるより円高になるほうが嬉しいのです。当然と言えば当然です。円資産が1,000万円だとすれば、円高になれば1,000万円でより多くのものが買える、つまり今と5年後では同じ1,000万円でも、5年後の1,000万円のほうが価値があるということなのです。

資産を円と米ドルとに分散されている人は、為替のリスクヘッジをされていると言えます。円安になれば円の価値は下がりますが、逆に米ドルの価値は上がります。円高になれば円の価値は上がりますが、逆に米ドルの価値は下がります。ですので、米ドルを多く持っている人は円安になっても構わないということなのです。

借金している人はどうでしょうか。借金している人は円高になってしまうと、その借金(マイナス)の価値も大きくなるということですね。借金の額は変わらなくても大きくなった価値を負担することになります。よって、多額の借金を背負っている人は、円安になれば返済すべき負債の価値が小さくなるので負担が少なく済むということです。

では国、政府はどうでしょうか。現時点で1,000兆円を超える負債があります。その1,000兆円を超える負債は、円安になることで軽くなっていく、ということですね。体積はそのままでも密度を下げると軽くなりますよね。

国と国民は対象の立場にあります。国の円安誘導対して、100%円資産の国民は何故かそれに賛成しているという不思議な現象?が起こっているのも事実です。円安になれば収入は増えますが全体的な資産価値は減っていくのです。

国家の円安誘導において円安がこのまま進み、或いは、財政破綻が万が一に起こった際に国民はどう対処し、自分たちの資産をどのように守れば良いのか、私は考えずにはいられません(笑) 次回もこの続きを書いてみたいと思います。

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ABOUTこの記事をかいた人

誰もやらないようなことを好んでやるタイプの人間のため、投資や運用で成功失敗を繰り返す。株の研究にも熱心に取り組み、こちらも勝ち負けを繰り返すが、今はそんなリスクを冒さず安定した運用のみ手掛ける。海外旅行大好きで誘われたら断れないタイプです。