高金利の海外預金口座を考察してみた!『マンディリ銀行』

高金利の海外預金口座を考察してみた!『マンディリ銀行』高金利な海外銀行

インドネシアの銀行では前回、バンクネガラインドネシアを考察しました。今回はバンクネガラインドネシアと並んで有名なマンディリ銀行について書いてみたいと思います。口座開設のハードルはやや高いですが、国外居住者も口座が開設できるようになっており、富裕層だけではなく、投資に興味のある人や低金利に不満のある人が口座を開設しています。

高金利でも安心できる、マンディリ銀行

インドネシアのマンディリ銀行は、1997年のアジア通貨危機後、インドネシア政府主導の「銀行リストラ計画」によって4つの銀行が合併し、1998年に誕生した大手商業銀行です。

インドネシアには4つの国営銀行があり、マンディリ銀行はそのうちの一行です。2012年末時点での支店網は、7か国で1810以上あります。貯金口座数やローン口座なども増加中で、新規での取り扱いが多い成長力の著しい政府系の大手商業銀行として知られています。

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業務拡大に積極的なマンディリ銀行

国営銀行としての大企業向けの融資から、利益率の高いマイクロファイナンスや中小零細企業向け融資にも積極的で、個人向けにも貸出しが増加しています。2020年までにはASEAN上位3行入りを目指しています。

マンディリ銀行は、小口融資でも個人向け融資に積極的です。小規模の支店網やATM網の構築を充実させ、その数が増えています。海外での業務拡大にも積極的で、ASEAN域内で自由に業務ができる「適格ASEAN銀行(QAB)」に新たに認定され、マレーシアでの業務を拡大しています。今後も大口顧客や個人向けへの銀行サービスの拡充が期待できます。

また、「LINE Pay e-cash」と呼ばれるモバイル決済取引サービスが導入されており、170万人が利用するマンディリ銀行独自の電子マネー「Mandiri e-cash」をLINEでのチャットのように手軽に利用できます。「LINE Pay e-cash」を導入すれば、「Mandiri e-cash」で電話クレジットの購入、電気代の支払い、他ユーザーへの送金、オンライン・オフラインでの買い物などの様々な銀行取引が可能です。

若者を中心にキャッシュレスの動きをインドネシア全国に拡大し、利用者の増加とネットバンキングを強化していく見込みです。お札の管理が面倒ということもあって、キャッシュレスの動きは間違いなく加速するものと予想されます。

ルピア建てで高金利だが口座開設のハードルは高め

インドネシアの通貨はルピアです。1米ドルは約13,000ルピア、1円は約120ルピアです。

マンディリ銀行は、定期預金の金利が年利7%前後で運用できると言われていますが、現在ルピアでの預金金利は、4.25%~6.00%前後です。初回入金分として50万ルピアの現金が必要です。

ATMなどで利用できるデビット機能付きキャッシュカードは、インドネシア語版と英語版を選ぶことができます。さらにシルバー、ゴールド、プラチナのランクがあり、引出しや振込みの上限額、口座維持費に違いがあります。

口座維持費は、シルバーで15,000ルピア、ゴールドで17,000ルピア、プラチナで20,000ルピアです。また、モバイルバンキング、インターネットバンキングも設定後、利用可能です。

マンディリ銀行の口座開設は、やや制限が多く、外国人であればインドネシア居住者限定です。証明書としては、滞在許可証「KITAS」を所有している必要があります。マルチビザやアライバルビザでは口座開設はできないようです。

滞在許可証「KITAS」があれば、住居証明などは不要で、必要なものとしてはパスポート、初回入金分の現金、印紙税などです。現地での本支店での口座開設になるので、インドネシア語や英語に自信がなければ、現地の方にサポートしてもらうしかないでしょう。

まとめ

マンディリ銀行は、1997年のアジア通貨危機に誕生したインドネシア国営の大手商業銀行です。2008年のサブプライムローンの影響もあまり受けず、上場後も安定した成長を続けています。

マイクロファイナンスや個人向け融資に積極的で、利益率も高いため、成長性の高い銀行です。インドネシアでは、今後も電子マネー、電子決済が普及していくものとみられます。マレーシアなどの東南アジア国外への展開にも積極的で、銀行としては全く問題のない安定感と信頼感を感じられます。

ルピアでの預金金利は4.25%~6.00%前後と高金利ですので、ややハードルが高い口座開設をクリアすれば、魅力ある海外預金口座ではないでしょうか。

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