先日、日本からHSBC香港へ国際送金(海外送金)する機会があったので、その手続きの流れや送金にかかった日数、手数料がいくらかかったのか書いておこうと思います。楽天銀行からHSBCに国際送金される方は是非参考にされてください。
今回は、自分の口座から海外にある自分の口座への送金で、円(JPY)から香港ドル(HKD)にして預金しておこうと思った次第です。香港ドルを持っておけば、香港やマカオに行った際に必要なタイミングですぐに出金できるので大変便利です。
また、入金したときのレートより円安になっていれば現地で出金し、逆に円高になっていれば現地出金をせずに持ってきた円を香港ドルに両替して使う、といった方法もアリですね。
マネーロンダリング防止の観点から国際送金が厳しくなっている
ということで、国際送金をどこからするか考えていたのですが、ゆうちょ銀行に別の用事があったのでそのついでにしようということに。
しかし、こんなやり取りに・・・
どこの国の銀行ですか?
HSBC香港です
送金目的は何ですか?相手に送金する理由を書いてもらわないといけません
いや、香港の自分の口座です
・・・少々お待ちください
(数分待たされる・・・)
自分の海外の口座へ送金する理由は何ですか?
香港やマカオに行ったときに出金して使うから
では、海外に行く予定の航空券の確認させてもらえますか?
・・・もういいです
まだ航空券取ってないのに出せないですよね。こんな具合にゆうちょ銀行は、マネーロンダリング防止の観点から送金目的をはっきりさせないといけないようで、必要書類出せなければ国際送金は出来ないとのことです。
なんで自分の口座へ送金ができないんだ・・・汗
で、結局よく使う楽天銀行で国際送金することになりました。
楽天銀行のネットバンキングから国際送金手続きをする
楽天銀行はネット銀行なので、国際送金も窓口に行くのではなく全てネットで手続きが完了します。ログインするとメニュー一覧に「海外送金」と書かれたタブがあるのでそこから入ります。
2回目以降の送金で、送金先が同じ場合はすぐに送金手続きができますが、初回は送金先の銀行詳細等を登録するのにまずは「新規申し込み」の手続きが必要になります。
新規申し込みが完了すると、次に「送金手続き」が実行できるようになります。では、「新規申し込み」と「送金手続きに」について順に見ていきましょう。
新規申し込み(受取人情報等の入力)
まず、「新規お申込」をクリック。ここからまず受取人情報と、受取銀行の情報を入力していきます。これらの入力は初回だけですが、若干時間がかかってしまいました。しかし手続きの流れは楽天銀行の手続きマニュアルを参照すれば問題なくできるはずです。
まずは受取人情報の入力。今回は自分の口座から海外の自分の口座なので、受取人情報は自分です。入力する項目は氏名、住所、電話番号、メールアドレスです。全て英語表記で入力しました。
そして次に受取銀行の情報入力です。HSBC香港の場合は、SWIFTコードが「HSBCHKHH」若しくは「HSBCHKHHHKH」で、どちらを入力してもOKです。これは支店に関係なくHSBC香港なら全て同じです。
入力する情報はSWIFTコードの他に、口座番号、銀行名、銀行住所、銀行コードです。
HSBC香港の各支店への送金は下記の入力で可 | |
---|---|
SWIFTコード | HSBCHKHH |
口座番号 | 送金先口座の口座番号12桁の数字 |
銀行名 | The Hongkong and Shanghai Banking Corporation Limited |
銀行住所(本店) | 1 Queen’s Road Central, Central, Hong Kong |
銀行コード(本店) | 004 |
銀行コードは自分の口座番号の最初の3つの数字が自分の支店であり銀行コードなのですが、選択する一覧に支店が多すぎて見当たらなかったので、本店の住所と銀行コードを入力しました。銀行住所と銀行コードに関しては各支店に送金する場合でも本店のものを入力でOKです。本店の銀行コードは「004」を入力。
新規申し込みの最後に、送金区分と送金目的を一覧から選択する画面が出てきます。自分の口座から海外の自分の口座への送金なので、一覧から一番近いものを選択しました。
送金区分は、「贈与、納税、損害賠償、生活費の送金など(核活動・大型通常兵器等の供給等に関連するもの以外)」を選択。送金目的は、「個人間の送金・贈与(お祝い金・謝礼など)」を選択しました。まぁ、これが一番近かったのでこれで良いのでしょう・・汗
これで新規申し込みが完了しました。これでようやく送金・・・とは行かなく、承認まで日数を要するとのこと。そして待つこと5日、送金サービスの手続きが完了しましたと通知が来て、ようやく送金作業ができるようになりました。
送金手続き
今度は「送金する」のボタンをクリック。ここからは難なく手続き完了までいきました。入力項目は、先に登録した受取人名、送金金額、送金目的、中継銀行手数料を送金人が負担するのか受取人が負担するのかの選択。必要入力項目としてはこれだけです。
<HSBC香港へ送金する場合の記入例>
送金金額は、今回のケースなら日本円で金額指定するのか、又は香港ドルで金額指定するのかを選択してから金額を入力します。送金目的は新規申し込みで選択したのと同じ項目を選択。
中継銀行手数料を送金人が負担するのか受取人が負担するのか、ですが、送金時に楽天銀行とHSBC香港の間に入る銀行のことを中継銀行、またはコルレス銀行と言うのですが、この中継銀行に支払う手数料のことですね。
ここにこのような選択があるということは、楽天銀行から海外のどこの銀行に送金するにしても中継銀行は必要になってくるということがわかります。中継銀行はおそらく三井住友銀行のようです。
因みに送金予定額を入力する箇所が新規申し込み時にありましたが、確認するとあくまで目安であって、その金額でなくても送金限度額までなら変更しても良いとのことでした。
これで送金作業が全て完了しました。あとはHSBC香港の口座にいつ着金するのか、ネットバンキングから確認です。
要した日数と手数料
各種国際送金手数料
国際送金では、楽天銀行は手数料が安いと言われていますが、実際思っていたより安かったです。送金手数料は1回の手続きにつき750円です。国内で振り込みする際の窓口手数料とほとんど変わらないですね。
但し送金手数料以外の手数料もかかってきます。楽天銀行で国際送金にかかる手数料は下表の通り。
楽天銀行各種手数料 | ||
---|---|---|
送金手数料 | 750円 | 楽天銀行の基本手数料 |
円貨手数料 | 3,000円 | 両替せずに円のまま送金する際にかかる手数料 |
海外中継銀行手数料 | 1,000円 | 送金を中継する銀行に対してかかる手数料 |
受取銀行手数料 | – | 受取側の銀行で受取る際にかかる手数料 |
両替手数料 | – | 外貨に両替する際にかかる手数料 |
円貨手数料はリフティングチャージとも呼ばれ、今回であれば円(JPY)のままHSBC香港に送金するとかかる手数料です。しかし今回は円(JPY)を香港ドル(HKD)に両替してからの送金だったので、円貨手数料はかかりませんでした。
海外中継銀行手数料は、中継する銀行に対してかかる手数料です。楽天銀行から国際送金すると、直接HSBC香港へは届かず、間にコルレス契約を結んでいる銀行が中継に入り、その銀行を経由して目的の銀行へと着金します。その中継銀行に対してかかる手数料が1,000円で、これは今回かかりました。
受取銀行手数料は、今回であればHSBC香港の私の口座に対して受け取る際にかかる手数料ですが、今回はかかりませんでした。
最後に両替手数料ですが、これは円(JPY)を香港ドル(HKD)に両替する際にかかる手数料です。送金時の香港ドルレートは13.5円でしたが、楽天銀行では13.9円で両替となり、約0.4円が両替する額に応じてかかってくる両替手数料となります。
今回かかった手数料は、送金手数料の750円と海外中継銀行手数料の1,000円、あとは両替手数料。両替手数料は国際送金でなくても外貨に両替する際にかかる手数料なので、送金するためにかかった手数料としては1,750円でした。意外と安かったです・・。
因みにゆうちょ銀行の窓口からの国際送金であれば、送金手数料が4,000円(ネットバンキング利用で2,000円)で中継銀行手数料は別途かかるということでした。
要した日数は?
次に送金手続きが完了してからHSBC香港に着金するまでに要した時間ですが、ちょうど24時間でした。これも意外と早かったです。
楽天銀行に問い合わせた際にも着金するまで1週間程度はみておいてくださいと言われたのですが、次の日には着金していたのでちょっと拍子抜けでした。
SWIFTによる国際送金はこれまで日数を要していたのですが、最近SWIFTのシステムにも改良が加えられたようで、結果早く送金されるようになったようです。
まとめ
今回は楽天銀行からHSBC香港への国際送金で、各種手数料と送金にかかる日数をみてみました。自分から自分の口座なので手続きもそれほど難しくはなかったです。
送金が24時間で着金したというのは早かったですが、これは楽天銀行とHSBC香港だからであり、日本の地方銀行や信用金庫から海外の小規模銀行への国際送金であれば、日数もかかり中継銀行をいくつも挟むことで手数料もかなりのものになると思われます。
楽天銀行からHSBC香港へ国際送金される予定の方は是非参考にされてください(^^)