はじめての仮想通貨(暗号資産)取引入門

仮想通貨取引所の口座開設方法からビットコイン(BTC)、リップル(XRP)といった仮想通貨の買い方を説明します。以下に当てはまる方は是非ご活用ください。

・仮想通貨に興味があって買ってみたいけど何からすれば良いのかわからない
・仮想通貨を買ってみたがこの先損しないようにしたい

・仮想通貨を自分のポートフォリオの一部に組み入れたい

仮想通貨の購入方法の書かれた記事やサイトは既にたくさん出ていますので、こちらでは「仮想通貨との正しい向き合い方」をテーマにして解説していきます。

※どの仮想通貨が値上がりする、といった特定の仮想通貨のお勧めはしていません。

管理人【KikoL】は仮想通貨とこれまでどのように向き合ってきたのか
私が初めて仮想通貨を買ったのは2014年のときでした。最初は、こういったものにも値段が付いているんだな、という興味から始まり、将来の値上がりを期待して購入しました。

値段が上がるにつれて興味がどんどん増し、最近はツイッター等で新しい情報を確認しながら、日々自分の持っている仮想通貨の値段をチェックしています。

仮想通貨の売買方法や仮想通貨市場の仕組みを理解してから、2017年からはリスクが限りなくゼロに近いアービトラージの手法を使って売買しています。

保有している仮想通貨は長期保有で、自分で決めた利確ポイントに届くまでそのまま放置が基本です。値段が大きく上がっては大きく下がる、そんな相場を何度も経験しているうちに強いメンタルが出来てしまいました(笑)

基本的に短期、中期のトレードは一切せず、長期保有を「投資」と捉えて資産分散の一つとしてポートフォリオに組み入れています。

<<仮想通貨の現状は>>

仮想通貨は暗号通貨とも呼ばれ、インターネット内部に存在する形の無いお金です。国によって仮想通貨に対する規制の違いはありますが、日本では2018年4月の改正資金決済法によって仮想通貨は資産であることを認めるという発表がありました。

更に2018年12月、「仮想通貨」という呼び名を「暗号資産」に統一するという、金融庁からの発表もありました。仮想通貨(暗号資産)の取り扱いにおける規制を厳格にして一般人が安心して取引できる環境を整えつつあるのが現状です。

2017年末から2018年初めにかけて、仮想通貨市場はバブルともいえる盛り上がりを見せましたが、2018年は1年通して右肩下がりとなってしまいました。2018年1月のピーク時の時価総額は90兆円を超えましたが、同年12月には10兆円を切るかという辺りまで下落しました。

世界中で仮想通貨が健全に取引・活用されるように整備されつつある中、一部の事件や疑惑が影響して市場が低迷状態に、2018年末には多くの人から「仮想通貨は終わった」という声を聞くようになりました。

市場が低迷すれば、その市場に参加する人は減っていくのは仕方のないことで、同時に悲壮感漂うのも仕方のないことでしょう。しかし、現時点より未来のことは誰にもどうなるかわかりません。

このまま仮想通貨がなくなるように市場が消えていくのか、仮想通貨が新しい経済の中心で機能するのか、先のことはわかりません。ただ明確にわかっていることは過去の推移です。過去は変えられない事実です。過去と現在の状況を見て自己判断のもと、今のタイミングで参入することはチャンスと受け止めるのかどうか、ということです。

<現在のビットコイン(BTC)、リップル(XRP)、イーサリアム(ETH)価格>

 

仮想通貨の一覧はCoinmarketCapのサイトで見ることができます。こちらのサイトでは各通貨の時価総額や、その通貨を取り扱っている取引所の一覧等、各種情報が一覧で見れますので非常に便利です。

CoinmarketCapで、仮想通貨一覧を一番下まで見てみると、実に2,000種類以上の仮想通貨が存在していることがわかります。非常に多いですね。私は時価総額上位50通貨程度しか目を通してません。

沢山ある中でどのように選択するのか、取引所での口座開設の方法や購入方法等、これから順に説明していきたいと思います。

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仮想通貨を買う目的

仮想通貨を購入する前に・・・まずは何故、仮想通貨を買うのかを考えてみましょう。

値上がりの期待と円暴落の危機に備えて

このページをご覧になられているということは既に仮想通貨に関して何かしらの考えをお持ちかと思いますが、仮想通貨を持つ人によって目的も違うでしょうし、私の場合は次のような理由から仮想通貨を保有しています。

① 値上がりの期待(長期保有のキャピタルゲイン狙い)
② 円暴落の危機に備えて(ポートフォリオの一部として)
③ アービトラージ(取引所間のサヤ狙い)

私は今保有している通貨を利用して、③のアービトラージを実行しています。アービトラージとは、各取引所間に生じている価格差を見つけて、安いところで買って高いところで売る、若しくは高いところで売って安いところで買い戻すことによって、価格差の分だけ利益をいただくといった手法です。

しかしほとんどの人は①で、値上がりを期待して持っている、それも10倍や100倍といった高倍率になるのを期待して長期間保有すると決めている人が多いように思います。

②の円暴落の危機に備える目的で仮想通貨を保有している人もいるでしょう。将来のことはわかりませんが、仮にハイパーインフレになったとすれば、円の価値が大暴落し、円以外の通貨であるドル仮想通貨が生きてきます。

仮想通貨を買う目的で一番多いのは、やはり①の値上がりの期待でしょう。次に多いのが②で、③をしているのは一部のトレーダーや機関投資家くらいのものではないでしょうか。その他にも以下のような目的が挙げられます。

・短期トレード(BTCFX等)
・店舗等で支払う決済通貨として
・マイニング(承認作業の報酬狙い)
・プログラムや仕組みが好きで持っている

上記項目についての説明は省きますが、これから初めて仮想通貨を買おうと思っている人にはどれも必要のないものだと思います。これから始める人には、値上がりの期待と円暴落の危機に備えて仮想通貨を持つことを目的、とされると良いでしょう。(もちろん強制ではありませんのでご自身のお好きなように^^;)

もう少し、②の円暴落の危機に備えて(ポートフォリオの一部として)について書いてみようと思います。必要ない方は読み飛ばしてください。

通貨の価値とは?(円暴落の危機に備えて)

「通貨」というものには次の3つの機能があると言われています。

・価値の交換(モノやサービスと交換できる機能)
・価値の尺度(モノやサービスの価値を計る機能)
・価値の保存(価値あるものとして保存できる機能)

これはドルといった法定通貨に対して言われてきたものです。では仮想通貨について、これら3大機能は該当するのでしょうか?

現在、多くの店舗(物販や飲食店等)での支払いにビットコイン(BTC)を利用することが可能になってきました。モナコイン(MONA)ネム(XEM)といった仮想通貨もまだ利用できる店舗は限られていますが専用の端末で決済することができるようになってきました。

しかし、冒頭でご紹介したCoinmarketCapのサイトを見てわかるように、現在2,000種類以上の仮想通貨が存在しています。時価総額上位の仮想通貨であれば、モノやサービスと交換できる機能を持っていますが、ほとんどの仮想通貨はその機能を持っていません。

また、利用できる店舗が増えてきたといっても、日本国内全体でみると円で買えてもビットコインで買えないもののほうが圧倒的に多いのが現状です。

価値の尺度としてはどうでしょうか?ビットコイン等の仮想通貨は、常に円やドルに対して価格が変動しています。円がモノやサービスを計る尺度となっている以上、円に対して変動する仮想通貨では価値の尺度としての機能を有するとは言い難いです。

法定通貨が存在する限り、仮想通貨は価値の交換と、価値の尺度としての機能は果たせない、ということになると思います。仮想通貨は、円やドルと同じく価値あるものです。現状からすると、仮想通貨には価値の保存という機能は有していると言えます。

価値の交換 価値の尺度 価値の保存
法定通貨
仮想通貨 ×

価値の保存という機能を持っている仮想通貨を持つことで、円資産を円と違う価値を持ったものに分散させることが可能になります。これは円の暴落に対してのリスクヘッジになります。

日銀が破綻し円が暴落するという人、日銀破綻や円暴落なんてあり得ないという人、専門家においても見解が分かれます。予測を立てて行動や準備をすることは大切ですが、実際先のことはどうなるかわかりません。であれば、日銀が破綻してもしなくても、円が暴落してもしなくても、「リスクヘッジだけはしておいたほうが良い」という考えが正しいのではないでしょうか。

万が一、日銀破綻、ハイパーインフレ、預金封鎖のようなことが起こったときに、円しか資産を持っていない人はどうなるでしょうか?資産家が円だけを持っている「100%円資産」なんてことはまずないと思いますが、仮にそうだとしたら日銀と共に破綻です。今まで築き上げてきた資産が紙くずになります。

その円の価値が下がることに対するリスクヘッジが、外貨を持つことです。仮想通貨も日本円からリスクヘッジするという意味においては外貨と同じです。100%を円で持つというのではなく、世界の基軸通貨である米ドルや仮想通貨の代表的存在であるビットコインなどに振り分けて持つ、ということがリスクヘッジとして大切な考え方です。

国内で買える仮想通貨と海外でしか買えない仮想通貨

それでは実際に仮想通貨を購入するにあたり、どんな仮想通貨をどこの取引所で買えば良いのでしょうか。仮想通貨の種類はCoinmarketCapのサイトにあるように2,000種類以上あります。これだけの種類の中から一つ一つ情報を確認して、値上がりする仮想通貨を見つけ出すのは非常に困難です。

良いとされる仮想通貨を見つけて購入しても、それが必ずしも値上がりするとは限りません。誰かの評価を参考にして買ったり、サイトがお勧めしている仮想通貨を買うのは駄目なことではありませんが、購入の最終決定は自己判断で、そしてその通貨が上がろうが下がろうが自己責任です。専門家がこの仮想通貨が上がる、といったものはその専門家が上げたいと思っている通貨だということです。その専門家が売ってしまえば、今度は下がる評価をするでしょう。

実際のところ、先のことは誰にもわかりません。もしかすると仮想通貨を買わない選択が正解かもしれません。しかし今回は購入する前提でこちらのサイトを見ていただいていると思いますので、今回初めて購入しようという方には、次の基準で仮想通貨を選んでみるのが良いかもしれません。

・時価総額の上位通貨の中から選ぶ
・国内の取引所で買えるものの中から選ぶ

この2つで購入できる仮想通貨の種類がかなり絞られると思います。では国内で購入できる仮想通貨にはどのようなものがあるのか、見ていきましょう。

国内で購入できる仮想通貨

国内で購入できる仮想通貨の多くは時価総額において上位にランクインしています。仮想通貨の代表的存在のビットコイン(BTC)は日本国内全ての仮想通貨取引所で購入が可能です。また、ビットコインに次ぐ上位3通貨、XRPETHBCHも国内の多くの取引所が取り扱っています。

国内の仮想通貨取引所の運営には金融庁の許可が必要で、現在(2018年12月)下記の16業者が許可取得済です。今後も許可を取得する取引所が増えていくものと思われます。

日本国内仮想通貨取引所 取扱い仮想通貨
bitbank BTC、XRP、ETH、BCC、LTC、MONA
BitTrade・Huobi BTC、XRP、ETH、BCC、LTC、MONA
SBIバーチャルカレンシーズ BTC、XRP、BCH、ETH
Liquid by Quoine BTC、XRP、ETH、BCH、QASH
マネーパートナーズ BTC
BITPoint BTC、XRP、ETH、BCH、LTC
GMOコイン BTC、XRP、ETH、BCH、LTC
DMM Bitcoin BTC、ETH
BTCボックス BTC、ETH、BCH、LTC
ビットアルゴ取引所東京 BTC
bitFlyer BTC、ETH、BCH、LTC、ETC、LSK、MONA
BITOCEAN BTC
Bitgate BTC
フィスコ仮想通貨取引所 BTC、BCH、MONA、他
Xtheta BTC、XRP、ETH、BCH、LTC、ETC、XEM、MONA、XCP
Zaif BTC、ETH、BCH、XEM、MONA、他

2017年の仮想通貨の盛り上がりの立役者であったコインチェック社ですが、現時点(2018年12月)では金融庁からの許可がまだ下りていません。しかし、みなし業者として仮想通貨の売買ができますので、こちらの取り扱い通貨を表記します。コインチェック社は取扱い仮想通貨が国内最多でしたが、金融庁の規制等により4通貨廃止され、現在は下記の9通貨となっています。

(追記:コインチェックは2019年1月11日、金融庁から正式に登録業者としての許可を受けました。)

みなし業者 取扱い仮想通貨
コインチェック BTC、XRP、ETH、BCH、LTC、XEM、ETC、LSK、FTC、MONA
※上記、各仮想通貨は次のように呼ばれています
BTC=ビットコイン
XRP=リップル
ETH=イーサリアム
BCH=BCC=ビットコインキャッシュ
LTC=ライトコイン
XEM=ネム
ETC=イーサリアムクラシック
LSK=リスク
QASH=キャッシュ
FTC=ファクトム
MONA=モナーコイン
XCP=カウンターパーティ

海外でしか買えない主要な仮想通貨

仮想通貨取引所は世界各地に点在し、自分がほしいと思った仮想通貨が日本国内の取引所に取扱いがなければ海外の取引所で購入(取引)する他にありません。日本国内では限られた種類の仮想通貨しか購入できません。

ただ、海外まで行って口座開設し、わざわざ現地で購入する必要はありません。全てインターネットで完結します。もちろん言語は英語が主ですが、日本語対応されている取引所も中にはあります。

海外の取引所はどれくらいの数があるのでしょうか?これもCoinmarketCapのサイトで確認することができます。日本国内の取引所を除いてみても200以上の取引所があります。

では海外の取引所は何を基準にして選ぶのでしょうか?選び方の基準としては取引ヴォリューム(出来高)を見るのが良いです。取引ヴォリュームが多いということは人気があり、みんなが安心して利用している取引所、ということが言えます。

出来高上位海外取引所 所在地 日本国内で買えない主要な仮想通貨
Binance マルタ イオス(EOS)
ステラ(XLM)
エイダ(ADA)
モネロ(XMR)
トロン(TRX)
アイオータ(IOTA)
ダッシュ(DASH)
ネオ(NEO)
ジーキャッシュ(ZEC)
ビットコインゴールド(BTG)
ドージコイン(DOGE)
ビットコインダイヤモンド(BCD)
バイトコイン(BCN)
シアコイン(SC)
オーガー(REP)
他多数
OKEx 香港
Huobi シンガポール
Upbit 韓国
Bitfinex 香港
BitForex シンガポール
BCEX カナダ
Bitstamp イギリス
Poloniex アメリカ
Bittrex アメリカ

取引所と販売所との違い

仮想通貨の購入方法には大きくわけて2つの方法があります。取引所で購入する方法と、販売所で購入する方法です。ではこの2つにはどのような違いがあるのでしょうか?

取引所で仮想通貨を購入する

株取引やFXと同じく、買いたい人と売りたい人が「板」に注文を入れる売買方式が「取引所」です。買いたい人と売りたい人との間の値段の合意で売買が成立します。株やFXをされことのある人であれば同じ感覚で取引ができると思います。

少し違うところでいうと、仮想通貨取引には細かい小数点以下の枚数(数量)を指定して購入することができるということです。例えばビットコイン(BTC)を購入する場合、0.1枚0.05枚といったように1枚より小さな数量で購入できるということです。

1回の取引での最小購入額は各取引所によって決められてはいますが、どの仮想通貨も1枚・2枚・3枚・・・といった整数で購入しなければいけない、といったことはありません。

国内取引所 bitbank、BitTrade・Huobi、Liquid、BITPoint、GMOコイン(BTCのみ)
BTCボックス、bitFlyer(BTC、ETH、BCH)、
フィスコ仮想通貨取引所、Zaif、Coincheck(BTCのみ)
メリット 現在の相場価格で売買できる、指値注文成行注文を自由に選べる、手数料が安い
デメリット 希望価格で約定しない場合がある、販売所に比べて操作がやや複雑

販売所で仮想通貨を購入する

取引所のように指値注文や成行注文を入れるのではなく、そのサイトの運営会社から仮想通貨を直接購入したり、運営会社に持っている仮想通貨を直接売却するといった売買形式が「販売所」となります。

取引所と販売所の区別なく一纏めにして取引所と呼ぶ場合がありますが、実際には取引所と販売所と2つの売買形式があるということを知っておけば良いでしょう。(こちらのサイトでも取引所、販売所をまとめて取引所と呼んでいます。)

国内販売所 SBIバーチャルカレンシーズ、GMOコイン(BTC除く)
DMM Bitcoin、bitFlyer、Bitgate、Xtheta、Coincheck
メリット シンプルで操作が分かりやすい、提示されている価格で必ず売買できる
デメリット 取引所よりも割高購入・割安売却になる

仮想通貨の買い方・売り方

ここからは実際の仮想通貨の売買方法について説明します。まずは取引所の口座開設からです。仮想通貨を購入するために口座開設は必ず必要です。

国内仮想通貨取引所の口座開設をする

まずは日本国内の取引所、若しくは販売所の口座開設を行います。口座開設に費用はかかりませんので、複数の取引所に登録することも可能です。寧ろ複数口座開設されている人のほうが多く見受けられます。

各取引所や販売所によって登録方法に多少の違いはありますが、流れとしてはどこもほぼ同じです。ここでは口座開設方法の詳細手順は省きますが、大まかな口座開設の流れとしては以下の通りです。

新規口座開設をクリック

メールアドレスを登録

登録したメールアドレスに新規口座開設の案内が届くので指示された部分をクリック

ログインパスワードを設定

利用規約に同意

個人情報の各種入力と本人確認書類のアップロード
(本人確認に必要なものとしては、運転免許証、パスポート、住民票、住民台帳カード、等)

承認された後、取引開始

やってみれば意外と簡単です。本人確認書類のアップロードが終わってから実際に取引するまでには数日、遅いところでは数週間かかる場合があるようですが、登録した住所に承認通知のハガキが郵送されてきますので、届いたら取引が可能になります。

日本円を入金する

口座開設が完了し、取引可能な状態になったらまず日本円を入金します。日本円が入っていないと当然ですが、仮想通貨を買うことが出来ません。取引所にログインするとメニューに「入金」の項目がありますので、そこから日本円入金の手続きをします。

入金方法にはいくつかあり、クレジットカードを利用して入金する方法や、コンビニで入金する方法などもありますが、一般的なのは銀行振込です。振込先の銀行口座情報が表示されますので、銀行名、支店名、普通若しくは当座の別、口座番号を間違えないよう確認して振込手続きをしましょう。

銀行振込する際に気を付けておかなければいけない点としては、振込依頼人名義が取引所口座の名義人と同じであること。もう一つが振込依頼人名義の記入欄に名前の他にIDを付け加えないといけない場合があるということです。

IDは入金ページに表記されていますのでIDがわからない、ということはないと思いますが、ID入力が必要な場合は付け忘れることのないよう注意が必要です。

日本円の単位を「円」で表記する代わりに「JPY」と表記している場合もありますが、「円」=「JPY」なので同じものと思って大丈夫です。

指値注文、成行注文を覚える

指値注文、成行注文は取引所で売買するためにある機能です。販売所には通常ありません。

指値注文:自分が指定した金額で注文を出す
成行注文:現在の売買価格で注文を決済する

取引所には、取引板が設置されていて、それぞれ買ってもいい価格と数量、売っても良い価格と数量がその板に並んでいます。これらは全て、利用者が指値で注文を出している状態ということです。その取引板を見て、その価格で買っても良いという人、売っても良いという人がその価格で合意して注文が実行(約定)されます。

成行注文で仮想通貨を購入する場合だと、今一番安く売りに出ている金額で購入することになります。逆に成行注文で売る場合だと、今一番高く買いに出ている金額で売却することになります。多くの利用者が指値注文と成行注文を繰り返すので、タイミングによっては不利な価格で約定してしまうこともあります。

注文方法 メリット デメリット
指値 価格と数量を指定 希望の金額で約定すれば有利 希望通り約定できるかわからない
成行 数量のみ指定 必ず希望の数量で約定できる 指値で約定するより不利な価格となる

日本円を出金する

日本円(JPY)の出金はメニューから「出金」の項目をクリックします。初回の場合は先に振込先口座の登録が必要になるので、振込先口座情報を入力して登録します。登録する口座は、本人名義の口座でないので注意が必要です。

悪意ある第三者が万が一、不正ログイン出来たとしても、出金できるのはそのアカウント本人の口座と限定されるので、不正出金の防止になります。但し、不正ログインされると仮想通貨を他者のところへ送られてしまう可能性があるので、セキュリティは怠りなくしておく必要があります。

振込先口座の登録が出来たらその口座をクリックして出金額を入力します。最終、確認画面が出るので間違いのないことを確認してから決定をクリック。数日後に登録口座へ振込みされます。出金方法は、どの取引所でもほぼ同じ作業なので迷うことはないと思います。

損をしないために気を付けておきたいポイント

仮想通貨を買う目的を上述のように幾つか挙げましたが、どういった目的であれ損はしたくないですよね。

仮想通貨で得する人もいれば損をする人もいるのは事実で、特にこれから始める人にとってどういったところに気を付けておくべきか、しなくても良い損をしないために覚えておいたほうが良いことを幾つか挙げてみます。

セキュリティを最大限高める

仮想通貨は全てインターネット上に存在するということから、悪意ある人間に不正に引き出される(盗まれる)というリスクがあります。最近では銀行のインターネットバンキングでも同様で、インターネットを通して預金が盗まれる被害が多発しています。

そういった被害に遭わないためには、自身でできるセキュリティを最大限に高める他ありません。取引所にログインするためにはユーザーIDとパスワードが必要になるので、強固なパスワードにします。

取引所にログインする際のログインパスワードは、アルファベットの大文字と小文字、数字、それと記号(#、%、「、=、等)を交えて、推測されないような長い文字列にすることです。

そして、パスワードは絶対に使いまわししないことです。同じパスワードを使用して万が一、そのパスワードが漏れてしまったら全部やられてしまいます。管理が大変でも必ずパスワードは全て違うものを設定してください。

それから次に、2段階認証を必ず設定しましょう。この2段階認証を設定しておけば、ログインIDとパスワードだけではログインできなくなります。2段階認証にはスマホを使用するケースが一般的です。ログインID、パスワード、それからスマホに表示されている認証コード(番号)を入力することでログインが可能になります。

多くの取引所では2段階認証にGoogleの認証システムである「Google Authenticator」が利用されています。スマホで「Google Authenticator」を検索して一度だけインストールすれば、複数の取引所の2段階認証として使用が可能です。

また、ハッカーは沢山入っているかどうかわからない個人のウォレットより、沢山入っている取引所のウォレットを狙います。取引所から多額の仮想通貨が盗まれた事件としては、2014年にビットコイン(BTC)が消失したマウントゴックス事件、それから2018年、まだ記憶に新しいコインチェック社のネム(XEM)流出事件です。

そういった事件は取引所のセキュリティの甘さが原因であったりとか、管理体制が疎かであったりという要因はありますが、取引所で取引する予定のない仮想通貨はそのまま取引所に置いておかず、出来る限り自分の管理のもと個人ウォレット(財布)に移しておいた方が良いでしょう。

送金する場合、アドレスに間違いがないかを確認する

仮想通貨を誰かに送るときや、自分宛の別の取引所やウォレット(財布)に移動させる場合、仮想通貨の送金作業が必要となります。送金作業自体は簡単なもので、基本は送る数量(枚数)と送り先のアドレスを入力して送信するだけです。

例えばビットコイン(BTC)なら、アドレスの入力と数量の入力のみで送金できます。送金時に気を付けないといけないのは次の2点です。

・送り先のアドレスに間違いがないか
・アドレス以外に必要な入力情報がないか

送り先のアドレスに誤りがあると当然目的のアドレスには着金しません。アドレスはアルファベットと数字の長い文字列で構成されています。1文字ずつ手入力すると間違う危険がありますので、送り先のアドレスをコピー&ペーストするのが一般的です。

正確にコピー&ペーストすれば間違えないはずですが、それでも張り付けた後は1文字ずつチェックしてください。悪意ある人間に攻撃されウィルスが仕込まれて、コピーしたアドレスと違うアドレスが張り付いていたという報告もあります。

また、ビットコイン(BTC)以外の仮想通貨はアドレスの入力と数量の入力以外に、付加情報を入力しないといけない場合があります。例えば、リップル(XRP)なら「宛先タグ」の入力が必要になる場合があります。ネム(XEM)なら「メッセージ」の入力が必要になります。

このような付加情報の入力を忘れてアドレスと数量だけで送金してしまうと、送った分が戻って来なくなるという痛手を負うことになります。自分のミスで失うことをセルフGOXと言いますが、十分気を付けないといけないところですね。

レバレッジ取引やビットコインFXには絶対に手を出さない

よく他のサイトでレバレッジ取引の方法や、ビットコインFXの始め方の紹介をされていますが、貴方がプロのトレーダーでない限り、そういった短期トレードには絶対に手を出さないほうが良い、ということをお伝えしておきます。

ビットコインFX等はその市場参加者の8割~9割は負け組です。一部のプロトレーダーのみが利益を得ている市場です。一般の市場参加者は、やり続けるほど損失が大きくなります。

短期トレードはマイナスサムゲームと言って、その市場に出たお金のうち、取引所の手数料を引いて残ったお金を取り合うゲームと同じです。そのお金を強者(プロ)が弱者(その他大勢)から奪い取って成り立っている市場です。

運よく勝てても続けていくうちにトータルで負けます。大きく負けてもやり続けるのは取り返そうとする気持ちが強くなるからです。一度ハマってしまったらパチンコ中毒と同じように抜け出せなくなる可能性があります。

これは何も私が負けてその恨みで言っているわけではありません。仕組みがわかればこんな無駄なギャンブルはする意味がないということです。はっきり言いますが、プロを目指す人でない限りレバレッジ取引やビットコインFXというものはやめておいたほうが良いです。

ICOや草コインを買わない

ICOというのは「Initial Coin Offering」の略です。株式でいうIPO「Initial Public Offering」と似た性質を持っています。IPOは新規公開株といって、未上場だった会社の株が新規に証券取引所に上場することで、その株を投資家が上場前に取得することをいいます。

IPOの魅力は、上場前に安く仕入れて上場後に高値で売れる可能性が高いことです。そのためIPOは人気が高く、購入の申込みに対して抽選となるケースがほとんどです。運よく当選すればその株を上場初値で売ることで利益を出すことができます。

ではICOについて。ICOも企業が新規に発行することに変わりはありません。株でなく仮想通貨(トークンとも呼ばれる)を発行します。但しIPOと違う点は、誰でも購入可能上場するかどうかわからない、ということです。ここでいう「上場」とは取引所にその仮想通貨が取り扱われることをいいます。

実際ICOを購入して利益を出すことができたのは、ほんの一握りの人達です。ほとんどのICOは上場しない、上場しても買った値段より下がっている、というのがほとんどです。

それから草コインと呼ばれる仮想通貨があります。1枚の値段が1円以下で買えるような非常に安い仮想通貨で、今は人気がなく草のよう状態であっても将来人気が出て大きな芽が出るのを期待して購入しようとします。

安い草コインを買って10倍、100倍を期待してそれまで保有しておくというやり方です。実際2,000種類以上もある中から草コインを買って、一発当てるのはギャンブルと同じです。まず当たりません。

ICOも草コインも、なくなって良いと思えるお金でない限り、手を出す必要はありません。

仮想通貨の保管方法

最後に、仮想通貨の保管方法について説明します。

取引所に保管

一番簡単な保管方法です。現金を証券会社に預けているのと同じ感覚です。取引所で仮想通貨を購入(取引・売買)してそのまま置いておくだけなので、特に何もしません。

これまでハッカーによる多額の仮想通貨不正流出事件があったために、取引所のセキュリティは相当高くなっていると思われますが、それでも証券会社や銀行のセキュリティと比較するとまだまだ甘い印象があります。(これはあくまで私の印象です。)

複数の取引所を開設したのであれば、それぞれの取引所に分散して保管しておく、という方法は有りかと思います。

個別のウォレットを作成する

ウォレットの種類は多くありますのでここでは詳細な説明は省きますが、個別のウォレットを作成する目的としては、やはりセキュリティを高めるためです。

上述しましたが、ハッカーは個人のいくら入っているかわからないウォレットより、沢山入っているとわかっている取引所のウォレットのほうを狙おうとしてきます。

もちろん個人のウォレットが絶対狙われないということではありませんが、取引所に置いておくよりは安全といえるでしょう。ですので、取引(売買)する予定のある数量の仮想通貨だけ取引所に置いて、その他は自分専用のウォレットにしまっておくようにしておくとよいでしょう。

ウェブウォレット ハードウェアウォレット ペーパーウォレット
セキュリティ
コスト
利便性

最後に

仮想通貨にはそれぞれに異なる価値がついているため、円(JPY)に対して上下に価格変動を繰り返します。日本で暮らしている限り、円(JPY)を切り離して考えることはできません。全ての価値あるものは、常に円(JPY)を用いて比較検討することになります。

円(JPY)が日本の法定通貨である限り、仮想通貨が円(JPY)と同じ役割を果たすこともありません。仮想通貨を買う目的・理由があるのは、このように円(JPY)と異なる役割があるからです。

実際に仮想通貨を購入すると、また違う世界、違う環境が見えてくると思います。

仮想通貨の値上がりを期待して、長期で保有(ガチホ)しておくのは簡単なように思うかもしれませんが、毎日上げ下げするのを見てしまうと精神的に大きな負荷がかかってしまいます。特に仮想通貨は円(JPY)に対するボラティリティ(変動幅)が大きく、24時間年中無休で動いているので気になってしまうんですよね。

ですので、これから仮想通貨を購入するのであれば、戦略(=出口)を明確にしておきましょう。これは非常に大切です。例えば「〇〇円になったら半分売って残りはあと1年ガチホする」といったように自分でルールを作り、決めておくべきです。

そうすることで精神的にも楽になりますし、迷ったり悩んだりする無駄な時間もなくなります。あと、何においても投資は自己責任です。人の意見は参考にする程度、最終決めるのは自分の判断、自分との勝負です。

しなくてもいい失敗だけはしないように、仮想通貨ライフを楽しんでいきましょう。私の当記事解説をご覧いただいて始められた方が、幸せな未来を掴みますよう願っております。

By 管理人KikoL